2014年11月5日掲載
初めまして! 今回から「ハワイ便り」の担当に加わることになりました、ハワイ在住のライター、酒井美奈です。「日立の樹」があるモアナルア・ガーデンの様子をお届けします。
休日の午後、1時を過ぎた頃に公園を訪れると、「日立の樹」を見に来たツアーグループが帰るところでした。記念撮影を楽しむ人たちが去った園内は、地元の人たちがのんびりと過ごす、静かな時間が流れます。
園内には「日立の樹」以外にもモンキーポッドの木があるので、観光客のいない、ひっそりとした時間に訪れると、どれが「日立の樹」なのか、迷うかもしれません。
公園に入ってすぐ右手にもモンキーポッドが1本あるのですが、「日立の樹」は、この木の陰になるため、入り口からは見えないのです。
右手にある2本目のモンキーポッドが「日立の樹」です。他のモンキーポッドよりも大きさも枝ぶりも立派で、堂々とした姿が目を引きます。
この日は日差しが強く、日中の気温は30℃くらいでしたが、モンキーポッドの大きな木陰は、とても涼しく、昼寝でもしたくなるような心地よさです。
「日立の樹」の木陰では、地元の家族連れがくつろいでいました。
枝を横に広げるモンキーポッドは、大きな木陰をつくることから、ハワイの公園に多く植えられています。
「日立の樹」は、高さが約25m、枝の広がりが約40mと別格です。これだけ大きいと、日差しをさえぎる効果も抜群。樹の下から見上げると、一本の樹なのに枝と葉が何層にも重なっていて、まるで森の中にいるような感じです。
枝葉は太陽の光をさえぎるだけでなく、水分が蒸発するときに葉の温度が下がるため、建物の日陰では感じられない涼しさがあります。自然の力は、すごいです。
公園入口から左手に向かうと池があり、その周辺は木が多く、木陰も広がっているので、くつろぐのには、もってこいの場所です。
芝生で家族とランチをしたり、子どもと遊んだり、仲間とおしゃべりしたり、ひとりで本を読んだりと、思い思いに休日の午後を楽しんでいます。
池にはカルガモがいて、子どもたちのお気に入りの場所になっているようです。池の回りにはタロイモが植えられていて、その奥には中国風の建物があります。
すぐそばにはカメハメハ5世ゆかりのコテージもありますが、コテージは、今も修復工事が続いています。
池から木陰伝いに入り口とは反対方向へ歩いていくと、木のオブジェのようなイスがあります。公園内には自然の木の造形を生かしたイスやテーブルが置かれています。木陰をゆっくり楽しませてくれる、素敵な演出です。
モアナルア・ガーデンを訪れた際は、「日立の樹」だけでなく、ぜひ他のエリアにも立ち寄ってみてください。