2017年6月9日掲載
アロハ!ハワイを拠点にフリーアナウンサーとして活動している瀬川慶(Kei Segawa)です。
降り立った瞬間に感じられる、ハワイの空気と香り…。ハワイの玄関口として、日本から渡航される方々にとって親しみのあるホノルル国際空港が、2017年4月27日に「ダニエル・K・イノウエ国際空港(Daniel K. Inouye International Airport)」に名称変更されました。
ハワイ出身の日系人、ダニエル・K・イノウエさん(1924年〜2012年)はアメリカの連邦議会の上院議員を約50年も務めた方で、ハワイではヒーロー的な存在でした。アメリカ本土で議員として活躍する一方で、常に地元ハワイのことを思い、ホノルル国際空港の発展と維持に尽力されたそうです。
そんなイノウエさんの功績をたたえての今回の名称変更ですが、慣れ親しんだ「ホノルル」という都市名が入っていないため、ぴんと来ない方も多いかもしれません。しかしながら、1927年の開港時の名前も 「ジョン・ロジャース空港(John Rodgers Airport )」という、アメリカ海軍に多大な功績を残した海軍指揮官の名前にちなんだものでした。「ホノルル空港」になったのはその20年後、1947年のことです。 さらに4年後の1951年には”国際“が追加されて「ホノルル国際空港」になりました。今回の名称変更は4度目になります。ちなみに、空港コードは現在のところ、「HNL」のままで変更ないようです。
写真提供:ハワイ州観光局
アメリカでは、公共施設などの名称に偉人の名前を冠し、後世に残すことは珍しくありません。ワイキキのメイン通り「カラカウア通り」はカラカウア王(1836年〜1891年)の、そして「クヒオ通り」はクヒオ王子(1871年〜1922年)の名前が元になっています。
5月30日には、空港の改名を祝う式典が行われ、「DANIEL K. INOUYE INTERNATIONAL AIRPORT」と書かれた看板が掲げられました。これから徐々にこの新しい名称も街になじんでいくことでしょう。