2021年5月10日掲載
アロハ! ハワイ在住のライター、酒井美奈です。今回は、モアナルア・ガーデンのモンキーポッドの木についてお届けします。(4月5日現在、モアナルア・ガーデンは一時閉園中のため、過去の写真を使用して構成しています。)
モアナルア・ガーデンの「日立の樹」はハワイのほかアジアや太平洋の熱帯・亜熱帯の各地域に広く移植されているモンキーポッド。高さが約25メートルあり、木の胴回りは約7メートル。その枝は伸び伸びと横に広がって育ち、その幅は約40メートルにもなります。
近くで見るとどっしりと重厚感があり、力強いモンキーポッドの幹。木材は、軽くて強度と耐性があることから、ハワイではカヌーやボートなどの素材としても使われます。
その色合いは淡いゴールドからチョコレート・ブラウンまでと幅広く、美しい木目と相まって、アーティストや職人にも愛され、テーブルやいすなどの家具、ウクレレ、食器など、さまざまな工芸に利用されています。
モアナルア・ガーデンには、「日立の樹」のほかにもたくさんのモンキーポッドがあります。強風の日が続いた後、大きな枝が折れて地面に横たわっていたことがありました。次に訪れると、その長い枝のとがった部分はきれいに削られて、さらにその後訪れた時には表面をきれいに磨いたオブジェの姿に変身していました。モンキーポッドは折れた枝も大切にされ、作品として残されているのです。
モアナルア・ガーデンには、そうしたモンキーポッドの自然の枝ぶりを生かした作品がいくつかあり、子どもたちのお気に入りの遊び場になっています。また園内には、テーブルやベンチ、いすなどに姿を変えたモンキーポッドがあちらこちらに見られます。