2022年2月10日掲載
アロハ! ハワイ在住のライター、酒井美奈です。今回の「ハワイ便り」は、オアフ島のモアナルア・ガーデンから公園内の花々をお届けします。
(現在、モアナルア・ガーデンは一時休園中のため、過去の写真を使用して構成しています。)
「日立の樹」があるモアナルア・ガーデンの広い園内には、さまざまな植物が集められています。1884年にサミュエル・デーモンがハワイ王家からモアナルア・ガーデンを譲り受けて以来、世界各地の植物が取り寄せられ、今も大切に育てられています。
ハワイで広く愛されているハイビスカス。色は、オレンジ、赤、ピンク、紫、黄色、白などがあり、その中でも黄色のハイビスカス(マオ・ハウ・ヘレ)がハワイの州花です。ハワイの固有種以外に、今は海外からの種類も多くあります。鮮やかな色の大きな花びらが映える、南国らしい花です。
甘い香りと愛らしい花。プルメリアはレイにもよく使われるハワイを代表する花ですが、実はメキシコなどの中南米が原産。ハワイへ来たのは19世紀後半で、今では数千種類があるそうです。花びらが白く花芯が黄色のプルメリアが一般的ですが、白から濃い赤まで多彩な色のグラデーションがあります。
ティリーフ(センネンボク)は、古代ポリネシアからハワイに渡ってきた人たちが持ってきたといわれます。聖なる植物としてヘイアウ(古代聖地)に植えられ、医療にも使われました。葉は衣類、サンダル、屋根、食器などに利用され、今でもフラのスカートやレイの素材として、またお祝いやお清めの際にも使われています。よく見かけるグリーンのほかに写真のような赤、紫などの葉の種類もあります。
ハワイでプノプノと呼ばれるユーフォルビア・レウコケファラは、11月から1月ごろ小さい可憐(かれん)な白い花を咲かせます。中南米からやってきた低木で、リトル・クリスマスツリーとも呼ばれています。
「日立の樹」は、亜熱帯に広く分布しているモンキーポッドという木です。19世紀の中ごろに初めて中南米からハワイへ持ち込まれたといわれています。5月ごろと11月ごろに咲く花は、ピンク色の細い糸のような雄しべが特徴。ふわふわと風に揺られる様子が、どっしりとした大きな木にやさしい華やかさを添えています。