2017年1月10日掲載
アローハ! フリーランスライターの森谷です。
日本の都道府県や市区町村にシンボルとなる木や花が制定されているように、ハワイの主要8島(ハワイ島、カホオラヴェ島、マウイ島、ラナイ島、モロカイ島、オアフ島、カウアイ島、ニイハウ島)にも、それぞれシンボルフラワーとシンボルカラーが定められています。
例えば……
オアフ島のシンボルフラワーは「イリマ」。シンボルカラーは黄色です。
直径3センチメートルほどの小さなアオイ科の花でハワイ固有種です。
花の色が1日のうちに黄色からオレンジ色へと変化する珍しさと、黄色がハワイ王朝を象徴する色であったため、イリマのレイ(花の首飾り)は、王族だけが使用できる特別なレイでした。
マウイ島のシンボルフラワーは「ロケラニ」。シンボルカラーはピンクです。ロケラニは、ハワイ語で天国(ラニ)のバラ(ロケ)と呼ばれる濃いピンクのダマスク・ローズ(外来種)です。香りの良い小さな八重咲きのバラです。
ハワイ島のシンボルフラワーは「オヒア・レフア」。シンボルカラーは赤です。
オヒア・レフアはハワイ固有種で、木そのものは「オヒア」と呼ばれ、「レフア」は花を表しています。溶岩の台地にもたくましく育ち、キラウエア火山の炎のような真っ赤な花を咲かせます。ちなみに、赤い花びらのように見えるところは雄しべの集まりです。
©Hawaii Tourism Authority (HTA) / Tor Johnson
島のシンボルフラワーやシンボルカラーはハワイのさまざまなシーンで登場します。レイやハワイアンキルトのデザインをはじめ、フラの衣装選びにも取り入れられています。フラの曲にはハワイの島を舞台にしたものが多く、その歌の内容に合わせてドレスの色、レイや髪飾りに使う花を決めるそうです。
また、アロハ・フェスティバルというイベントでは、各島のシンボルフラワーやシンボルカラーを身にまとったパウライダー(女性騎手隊)が練り歩き、パレードを華やかに彩ります。写真左はカウアイ島のパウライダーでカウアイ島のシンボルカラーである紫の衣装をまとっています。右のマウイ島のパウライダーはピンクの衣装です。
カラフルな花々が南国らしいですね。
ここでは紹介しきれませんでしたが、もし機会があれば、他の島のシンボルフラワーとシンボルカラーも調べてみると面白いかもしれません。