2017年7月10日掲載
アローハ! フリーランスライターの森谷です。
以前、ハワイ各島のシンボルフラワーとシンボルカラーをご紹介しましたが、ハワイ州にも州の顔とも言える公式シンボルがあります。
州の花は「マオハウヘレ」というハワイ固有種の黄色いハイビスカス。
州の木は「ククイ」で、実から採取されるオイルは古代ハワイアンが灯火に使用していました。
州鳥は、ハワイ固有種の「ネネ」。別名を「ハワイガン」とも言います。
州魚は、ハワイ神話にも登場するという「フムフムヌクヌクアプアア(タスキモンガラ)」で、現地ではとても人気のある魚です。
これらが代表的なシンボルですが、2017年、これらのリストに「州のおやつ」として「シェイブアイス」を加える案が州議会で可決されたというニュースが流れました。
地元の皆さんにも、旅行者にも人気のシェイブアイス。選ばれるのには、それにふさわしい物語があるようです。
シェイブアイスが広く知られるようになったのは1950年代。
日系人が営む日用雑貨店で、日本から機械を取り寄せてかき氷を作り、売ったのが始まりと言われています。
円すい形の紙コップに丸く乗せた氷は、口の中で粉雪のようにフワッと溶けるような口あたり。きめ細かく繊細な食感のかき氷が珍しかったアメリカ本土の観光客から人気が広まり、今ではハワイを代表するローカルフードになりました。
オアフ島には老舗シェイブアイス店が数軒ありますが、どの店もシロップやトッピングの種類が多く、好みに合わせてカスタマイズできるのが特徴です。
一番人気は、何色ものシロップを重ねがけしたカラフルな「レインボー」。
毎日のように虹が現れ「レインボー・ステート」という愛称を持つハワイらしいフレーバーです。
「レインボー」と並んで人気なのが抹茶シロップや練乳、小豆や白玉のトッピングといった和風フレーバー。
ほかにパッションフルーツ、ココナッツミルク、コーヒーなどハワイならではのシロップや「リーヒンムイ」と呼ばれる甘酸っぱい中国の乾燥梅干しのパウダーをトッピングしたり、氷の中にプリンやアイスクリームが入っていたりと、とにかくバリエーションが豊富です。
さまざまな国の人々が暮らし、さまざまな文化を柔軟に受け入れる風土もハワイの魅力のひとつ。シェイブアイスは、そんなハワイを象徴するようなローカルなおやつなのです。