2018年2月9日掲載
アロハ! ハワイ在住のライター、酒井美奈です。
今回の「ハワイ便り」は、オアフ島のモアナルア・ガーデンからお届けします。
「日立の樹」のあるモアナルア・ガーデンは、オアフ島のダニエル・K・イノウエ空港に近い“モアナルア”という町にあります。実はこのあたりは緑が豊かで閑静な住宅街であり、教育環境も充実した地区でもあります。
モアナルア・ガーデンとその周辺は、かつてはハワイ王家が所有する土地でした。1884年、王家の子孫であるバニーズ・パウアヒ・ビショップ王妃の死去にともない、夫の盟友であったサミュエル・デーモンに託されます。デーモン家は代々この土地を管理し、1950年代からは住宅地としての開発を開始しました。今では一戸建ての住宅が立ち並んでいます。
この町の子どもたちが通うのが、モアナルア小学校。ビショップ王妃が亡くなった1884年に設立され、130年以上の歴史を持つ公立の小学校です。生徒数は小学生だけで約600名。ここに幼稚園にあたるキンダーガーデンの子どもたちが1学年加わります。学校には正門やフェンスなどがなく、日本の小学校よりかなり開放的なのに驚かされます。また学校では、ウクレレのレッスンやリサイクル活動などにも取り組んでいます。
小学校の隣にはモアナルア中学校があります。ここは1967年に設立され、生徒は約900名。六角形のデザインの校舎が印象的な学校です。制服はTシャツやポロシャツで、しかもインターネット販売されているのが日本の中学校と大きく違うところ。近隣の中学校とバスケットボールの試合が行われたり、オーケストラや吹奏楽のバンドが演奏を行ったりするなど、課外活動も活発です。
この2校はモアナルア・コミュニティー・パークに隣接しています。生徒はパーク内のプールやテニスコートなどの設備を利用することができ、スポーツを楽しむのにも恵まれた環境です。また、このパークには、犬のためのドッグパークも併設されていて、近くの住民の憩いの場になっています。「日立の樹」モンキーポッドの木が作る大きな木陰の中で、愛犬をリードからはずして遊ばせている様子には、ハワイらしいゆったりした空気を感じます。