2018年12月10日掲載
アロハ! ハワイを拠点にフリーアナウンサーとして活動している瀬川慶(KEI SEGAWA)です。
先日、あるフラのハラウで衣装作りのワークショップが開催されました。ハラウというのはハワイ語で団体・グループを意味します。ハワイにはたくさんのフラのハラウがあり、これは日本でいう「伝統芸能の流派」のイメージです。フラのハラウにおいて師匠にあたる人はクムと呼ばれ、長年の経験と知識を持ち、代々の伝統を守り伝える生き字引のような存在として尊敬を集めます。
今回のワークショップは、そのクムから直接指導を受けられる貴重な機会。伝統的なポリネシアンダンス用のヒップバンドの作り方を学びました。ポリネシアンダンスはハワイのフラやタヒチのタヒチアンダンスなどポリネシア地方のダンスの総称で、ヒップバンドとは、ポリネシアンダンス全体で使用される、ウエストのあたりに巻く衣装のことです。わたしたちのクムのお母さまがポリネシアンダンスのトップダンサーだったこともあり、その踊りと文化・伝統を受け継いでいます(本来、写真撮影はできないのですが、今回は特別に許可をいただきました)。
フラの衣装は自分たちで作るのが基本です。今回ベースに使ったのは、なんとダンボール。それを自分の体型に合わせて型どおりに切り、布を貼っていくと、だんだん衣装の一部らしくなっていきます。
フラは何世紀も前から、ハワイの人々にとって、神への信仰の表現や宗教的な儀式と密接に結び付いていたといわれています。踊るときに着ける衣装に、花や草木、貝殻など自然の恵みを装身具として使用するのも昔からの伝統です。一人ひとりが真剣なまなざしで装飾品を飾り付け、オリジナルのヒップバンドを仕上げていきます。
この日製作したヒップバンドは、12月に行われる発表会で身に着ける予定です。手作りのオリジナル衣装で舞台に立てる日を、ハラウのみんなで楽しみにしています。