2019年1月10日掲載
アローハ! フリーランスライターの森谷です。
南国と呼ばれるハワイも10月ごろから気温が下がり始め、特に1・2月の最低気温は18度ほどになります。今回はそんな季節ならではのお楽しみであるホエールウォッチングをご紹介します。
12月ごろになると、ハワイの海にザトウクジラがやってきます。ふだんはアラスカを餌場として生息していますが、出産と育児のときには比較的暖かいハワイの海に南下してくるのです。なかでもマウイ島西海岸とラナイ島・モロカイ島に挟まれたアウアウ海峡は、海が浅く波もおだやかなことから、たくさんのクジラが集まってきます。同時にこの海峡に面したマウイ島のマクレガー・ポイントの展望台は、クジラのブロー(潮吹き)やジャンプを観ようという地元の人たちや旅行者でにぎわいます。
もちろんアウアウ海峡だけではなく、オアフ島やハワイ島の海にもクジラはやって来ます。特に、オアフ島の東海岸をぐるりと見渡すことができるマカプウ岬の上の展望台は、ウォッチングポイントとして有名です。舗装された約1.6キロメートルのハイキングコースの終点にあり、親子クジラのブローやジャンプを観ることができるのです。
もっと間近でクジラを観たい!という人は、ウォッチングクルーズに参加してみてください。ハワイではクジラの100ヤード(約91メートル)以内に船が近づくことは禁止されていますが、それでも、体長15メートル前後にもなるという巨大なザトウクジラが豪快にジャンプしたり、ハート型のシッポを持ち上げたりするパフォーマンスは大迫力です。
昨シーズンは、例年に比べてハワイの海にやってくるクジラの数が減少したというニュースが流れました。地球温暖化によりハワイの海水温度が上昇してしまったことから、より出産に適した水温の海で出産しているのではないかといわれ、今後の動きが注目されています。クジラの数は1月下旬から2月中旬にピークを迎え、春の訪れとともにクジラたちはアラスカへ戻っていきます。