2022年8月10日掲載
アロハ! ハワイ在住のライター、酒井美奈です。今回の「ハワイ便り」は、オアフ島のモアナルア・ガーデンからお届けします。
(現在、モアナルア・ガーデンは一時休園中のため、過去の写真を使用して構成しています。)
真夏のハワイ。どこまでも広がる青い空と、熱帯のまばゆい太陽。5月から10月にかけてのハワイは乾季にあたるため、雨が少なく比較的湿度の低い日が続きます。また、1日の気温は23度から31度ぐらいで極暑になることはありません。北東から吹く貿易風が涼しさを運んでくれる、とても過ごしやすい楽園の夏です。モアナルア・ガーデンにある日立の樹も、強い日ざしを受けて生き生きとしています。
日立の樹は、中南米生まれのモンキーポッドです。熱帯でよく育ち、ハワイやフロリダ、そして東南アジアなど世界各地に広がっています。ハワイは1年に晴れた日が240日ほどあり、冬でも最低気温が20度くらいと、モンキーポッドにとって絶好の環境です。
モンキーポッドは木の生育が比較的早く、やがて大きな木へと成長します。日立の樹は樹齢100年以上。高さ約25メートル、幅約40メートル、そして幹の胴回りが約7メートルという堂々とした姿です。
枝を垂直に広げ大きな木陰を作ってくれるモンキーポッドは、緑陰樹として愛されています。日立の樹の木陰は真夏の暑い日でもひんやりと心地よく、ひなたとの体感気温の違いは驚くほど。木が強い日ざしを遮るだけでなく、葉は水分を蒸発させて温度を下げ、青々とした芝生も熱放射を抑えて、木陰に集う人を癒やしてくれます。
モンキーポッドは雨季に葉を落としますが、またすぐに新しい芽を吹くため、まるで一年中葉をつけた常緑樹のようにも見えます。小さな葉をいっぱい茂らせ、一年中涼しい木陰を作ってくれているのです。
ハワイの太陽に恵まれ、広大な公園で伸び伸びと枝を広げる日立の樹。風に小さな葉を揺らし、今日も木漏れ日をキラキラ輝かせているでしょう。